コロナウイルス5類移行に際して~職員のみんなに~
2023年6月24日
僕は、みんながこの旅行を楽しんでくれて嬉しい。でも、それでもまだ足りないくらい、僕はみんなに感謝している。
3年前、横浜にクルーズ船がついた時、これは大変なことになると直感。医療人として、ここで逃げるわけはいかないと腹をくくり、朝礼でみんなに、コロナ外来をやる、と宣言した日、当時、コロナの死亡率40%とも言われている中、みんなの顔が凍りついたのを覚えている。中には泣き出してしまう職員もいた。
でも、その泣いていた職員が、その日の午後には、激しく咳き込む患者さんの目の前にしゃがみ込んで介抱している姿を見て、思わず熱いものが込み上げてきたことを、昨日のことのように思い出す。
当時、市内では、コロナを診る医療機関は、僕達と南東北病院、星病院の3施設のみ。
医療機関を受診できない患者さんが殺到し、診療の受付を待つ患者さんの列がクリニックに入ることができずに駐車場まで溢れる中、事務員が次から次へと整理番号わたして車で待機してもらい、看護婦が体温計と問診票と鉛筆を持って駆け回る。
熱を出して苦しんでいる者には優しい声をかけ、診療してくれる病院がなく、ネットで調べてやっとたどり着いて、恐怖で表情が引きつっている患者さん達には笑顔で対応し、その患者さんが、幾分表情が和らいで帰っていく姿を見て、僕は感謝しても感謝しきれない気持ちだった。
あの激しい戦いの中で、みんな心を一つにして懸命に対応している姿を思い出すと、今でも胸が熱くなる。
お金なんて使ってしまえばもう何も残らないけれど、少しでも神戸や大阪の楽しい思い出が、みんなの心の中に残ってくれればと思います。
ここまで無事にやって来れたことに、神様に感謝。
そして、この大阪・神戸旅行は、プライスレス。ありがとう。 今村 仁治
2023年6月18日、AM5時、大阪ガーデンパレスホテルにて